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2008年12月31日 (水)

広島皆実vs帝京

昨年の選手権2回戦での組み合わせの再現となったこのカード。前回は広島皆実の前に涙のんだ帝京が、東京代表として駒沢陸上競技場のピッチに登場しました。

まさに"東京の冬"といった感じに寒く晴れ渡った駒沢には、大勢の帝京応援団が詰めかけます。お互いに様子を窺う立ち上がり5分を過ぎてから、その迫力ある応援に後押しされた帝京が徐々にペースを握っていきました。強い風の風上に立ったことも有利に働き、ロングボールを多用してゴール前での局面を作り出します。クリアボールが押し戻されるほどの強風に悩まされていた広島皆実は、帝京の攻撃を最終ラインで受け止め、足元でのパスをつなげてプレーを組み立てようとしているのがよくわかりました。

試合のポイントとなるプレーもロングボールから生まれたものでした。前半17分、帝京左サイドからのロングボールに反応し、ライン裏に抜け出ようとした選手を広島皆実DFが後ろから倒すと、審判はレッドカードを提示します。序盤で1人少なくなった広島皆実は、FW9番金島選手に替えてMF14番秦選手を投入し、前線を1トップにして対応しました。

数的優位に立った帝京は、サイドチェンジやロングボールから両サイド深い位置へとボールを運び、センタリング攻勢を仕掛けます。こぼれ球も次々と拾い、厚みのある攻撃を見せますが、最後の最後で合わずなかなかシュートを打つことができません。時間が経つにつれ広島皆実が中盤でボールを奪う回数が多くなり、個人技を武器に帝京ゴールに襲いかかるようになりました。前半ラスト5分は帝京が再び主導権を握り、右サイドを起点として先制点を狙いますが、広島皆実DFの懸命な守備もあり、0-0のまま前半は終了します。

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後半開始から帝京は"何が何でも先制点を取る!"という意気込みの伝わってくる攻撃を展開します。広島皆実も後半5分に左からのセンタリングをヘディングで落とし、ボレーシュートで帝京ゴールを脅かしましたが、大勢を変えることはできません。それでもチーム全員が良く走る守備を見せ、帝京に決定的なチャンスをなかなか作らせませんでした。

後半23分、帝京は6番徳武選手、14番廣瀬選手を投入し中盤の顔ぶれを変えて膠着状態の打破を狙います。その効果もあったのでしょうか、30分にこの試合最大の決定機を迎えました。右サイドからのセンタリングに、9番キャプテン小川選手が見事なヘディングで合わせます。しかし無情にもクロスバーに弾かれてしまいました。直後の32分には、この日再三チャンスを演出してきた10番村松選手が左足で強烈なミドルシュートを放ちますが、GK神舎選手にキャッチされます。

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どうしてもゴールが遠い帝京は後半38分にFW16番石塚選手を送り込み、最後の最後まで得点を奪いに前に出ます。しかし両者無得点のままホイッスルの音が響き渡り、決着はPK戦へと持ち越されました。そして4-4で迎えた6人目で勝敗が決し、広島皆実が2回戦進出を決めました。

"たら""れば"は禁物ですが、後半30分のヘディングが入っていれば、の一言に尽きる試合でした。勝敗はサッカーの常ですが、都大会からここまで無失点という素晴らしい記録を打ち立てたチームが大会を去るのは非常に寂しい思いがします。尽きない運動量での全員守備は、多くの人の記憶に残るものだったのではないでしょうか。

引退となる3年生にはそれぞれの進路が待っていると思いますが、形を問わず今後もサッカーに関わっていって欲しいと勝手ながら思います。また、名門チームを引き継ぐ1、2年生には、再び全国の舞台で躍動してほしいです。

しつこいですが、都大会1回戦海城4対0、2回戦関東第一1対0、準々決勝駿台学園2対0、準決勝実践学園0対0PK、決勝国士舘2対0、そして今日広島皆実に0対0。公式戦6試合連続無失点はやはりすごいです。しかし、実力が拮抗する全国大会では、少ないチャンスをモノにする力が必要であるということ、運も味方につけなければならないということもあらためて知らされました。

奥山選手と村松選手のプレー、もう1度見たかったです。

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